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言語聴覚士といえば、病院でリハビリしている姿をイメージしやすいですよね。
ですが、病院での働き方が合わなくて、辛い思いをしている言語聴覚士の方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、言語聴覚士が病院以外で働ける場所をまとめました。
本記事を読めば、病院以外でどんな就職先がSTにあるのか、どんなことをするのかわかります。
病院以外で働く言語聴覚士の割合は「33%」で3人に1人ほど【2022年8月時点】
具体的には、どれくらいの言語聴覚士が病院以外で働いているのでしょうか?
結論からいいますね。
日本言語聴覚士協会によると、病院以外で働いている言語聴覚士は「33%」でした。
*出典:日本言語聴覚士協会
7割近い言語聴覚士は、病院関係で働いていることがわかりました。
ただ、上記の表でいうところの「医療」には病院と診療所が入っているので、実際には60%程度の言語聴覚士が病院で働いていると思われます。
まとめると、半数以上の言語聴覚士は病院で働いており、3割程度の言語聴覚士は病院以外で働いているということです。
言語聴覚士の病院以外の就職先ランキング|STの資格を活かした仕事一覧
言語聴覚士の病院以外の就職先は、具体的にどのようなところがあるのでしょうか。
日本言語聴覚士協会が公開している、国家試験合格者累計3万8200名(2022年3月末)のデータによると以下の通りです。
- 医療→診療所など (リハビリテーション科、耳鼻咽喉科、小児科、形成外科、 口腔外科など)
- 老健・特養→介護老人保健施設 居宅サービス事業所、地域包括支援センターなど
- 福祉→障害者福祉施設、 小児療育センター、 通園施設など
- 学校教育→通級者指導教室、 特別支援学校 (聴覚障害・知的障害 肢体不自由) など
- 養成校→言語聴覚士指定養成所
- 研究・教育機関→各種研究施設、一般の大学・専門学校など
言語聴覚士は、診療所(クリニック)や老健・訪問看護ステーションなどで活躍していることがわかります。
また、養成所の教員や大学などの研究機関の一因として働いているSTもいますね。
病院以外で働いている言語聴覚士の割合は3割程度ですが、働ける場所は多岐にわたるのです。
言語聴覚士の病院以外の就職先での働き方とは
言語聴覚士の病院以外の就職先では、どのように働くのか気になりますよね。
前章でご紹介した下記を、1つずつ解説していきます。
- 医療→診療所など (リハビリテーション科、耳鼻咽喉科、小児科、形成外科、 口腔外科など)
- 老健・特養→介護老人保健施設 居宅サービス事業所、地域包括支援センターなど
- 福祉→障害者福祉施設、 小児療育センター、 通園施設など
- 学校教育→通級者指導教室、 特別支援学校 (聴覚障害・知的障害 肢体不自由) など
- 養成校→言語聴覚士指定養成所
- 研究・教育機関→各種研究施設、一般の大学・専門学校など
1:診療所など (リハビリテーション科、耳鼻咽喉科、小児科、形成外科、 口腔外科など)
診療所(クリニック)では、医師からの指示を元にリハビリを提供することがメインです。
規模は病院より小さく、一人一人の患者さんと距離が近いという特徴があります。
言語聴覚士は、耳鼻科や小児科、口腔外科で働くことが多く、患者さんはこども~高齢者と幅広いです。
理学療法士や作業療法士とは違い、整形外科の募集はめったにありません。
2:特養: 介護老人保健施設 居宅サービス事業所、地域包括支援センターなど
高齢者のリハビリがメインです。
給料は病院よりやや高めに設定されていますが、ノルマはありません。
具体的には、下記のような就職先になります。
- 特別養護老人ホーム
- 介護老人保健施設
- 訪問看護ステーション
基本的なリハビリ内容は、「言語障害」「聴覚障害」「摂食・嚥下障害」です。
病院との違いは、リハビリ職が少ないため、介護・看護職との連携が必須だということ。
また、訪問看護に関してはインセンティブ(歩合制のような仕組み)があるので、病院で働くよりも大きく(月収10万円程度)稼げます。
土日が休みである職場も多く、ワークライフバランスが維持しやすいでしょう。
ちなみに、言語聴覚士としてもっと稼ぎたい!収入に悩みを抱えている…という方は、言語聴覚士が勝ち組になる8つの手段【年収500万円~1000万円への道】を参考にどうぞ。
3:障害者福祉施設、 小児療育センター、 通園施設など
福祉施設でも言語聴覚士は活躍できます。
対象は、こどもと成人です。
具体的な施設は下記の通り。
小児 | 肢体不自由児施設、重症心身障害児施設、デイケアなど |
成人 | デイケア、障がい者福祉センター、就労支援施設など |
小児が対象の場合は、個別リハビリ、集団リハビリの2種類を提供します。
言語能力に加えて、コミュニケーション能力を養うためです。
成人の場合は、個々のニーズをとらえて、一人一人にあったリハビリを提供します。
そのため、他職種との連携が多くなります。
保護者やご家族との面談が業務内容になることもあるでしょう。
4:通級者指導教室、 特別支援学校 (聴覚障害・知的障害 肢体不自由) など
やることは「3:障害者福祉施設、 小児療育センター、 通園施設など」とほぼ同じです。
患者さん一人一人に合わせて適切なリハビリを提供するため、他職種との連携があります。
家庭環境もリハビリに関わってくるため、保護者との面談やヒアリングがポイントです。
5:言語聴覚士指定養成所
言語聴覚士養成所で、教員として働くこともできます。
- 国家資格取得に向けた講義
- 臨床実習
- 試験対策
上記が主な業務です。
また、学校の広報や外部向けイベントにかかわることもあります。
6:各種研究施設、一般の大学・専門学校など
大学や大学病院で研究にいそしむ言語聴覚士もいます。
給料は高く年収1000万円を狙えますが、それなりの実績と学歴(博士など)が必要です。
求人そのものも少ないため、転職をするなら転職エージェントを活用しましょう。
>>>リハビリ転職エージェント・サイトおすすめ5選【32社を徹底比較】
言語聴覚士が病院以外の就職先で働くメリット
言語聴覚士が病院以外の就職先で働きメリットは下記の4つ。
- メリット①:単位のノルマがない
- メリット②:サービス残業をしなくていい
- メリット③:勉強会や症例発表がない
- メリット④:幅広い経験を積める
病院で働くデメリットの逆です。
メリット①:単位のノルマがない
病院以外で勤務すれば、ノルマから解放されます。
病院だと、収益を上げるために無駄にリハビリを強いられるためです。
ノルマは精神的にも圧迫されますよね…
病院以外ならば、収益の為のリハビリをすることはないので、ストレスから解放されます。
メリット②:サービス残業をしなくていい
病院勤務だと、サービス残業が当たり前のようにあります。
仕事が終わらなければ、本人の能力不足として扱われるためです。
また、症例発表や勉強会などは任意とされているものの、実質強制参加の職場がほとんどであり、毎週のようにサービス残業を強いられます。
その点、病院以外で勤務すれば、そのようなしがらみから解放されます。
実際に、言語聴覚士をやめてよかったと思っている人の多くは、サービス残業からの解放を理由に挙げるほどです。
>>>言語聴覚士をやめてよかった…退職理由から見えるSTの現実
メリット③:勉強会や症例発表がない
病院勤務だと、嫌でも勉強会や症例発表に参加させられますよね。
あれは病院特有ですので、病院で勤務しなければ参加する必要もありません。
サービス残業でストレスをためることもないでしょう。
>>>言語聴覚士に後悔する7つの理由|対処法とST以外の選択肢は?
メリット④:幅広い経験を積める
病院で働く場合、やれることは限られてきます。
ほとんどはノルマの為のリハビリですからね。
その点、病院以外ならばリハビリ以外にも、
- 社会人マナー
- 他業界の人とのつながり
- 柔軟な働き方
などを経験できます。
人間としても成長しやすい環境と言えるでしょう。
>>>言語聴覚士を辞めたい…新卒1年目でも堂々とやめられる理由
言語聴覚士が病院以外の就職先で働くデメリット
言語聴覚士が病院以外の就職先で働くデメリットは下記の2つです。
- デメリット①:求人は多くない
- デメリット②:人間関係が狭くなる
デメリット①:求人は多くない
当然ですが、病院に比べると求人数は減ります。
病院以外といっても、全体で33%。
つまり、その中から働きたい職場を探すとなると、かなり絞られます。
病院以外の特定の職場を希望する場合は、早めに転職活動をはじめないと、求人そのものが見つからないかもしれません。
STの資格を活かせる一般企業があるためです。
もちろん、資格に関係ない一般企業に転職することもできますが、どうせなら資格は活かしたいですよね。
詳細は、言語聴覚士の転職先は一般企業もアリ?【転職先の実例と注意点】でまとめたので参考にしてください。
デメリット②:人間関係が狭くなる
当たり前に聞こえるかもしれませんが、病院以外の職場は、基本的に病院よりも規模が小さいです。
規模が小さいので職員数も少ない傾向にあります。
つまり、関わる人は少ないものの、接触機会が多いというわけです。
薄く広く付き合うというより、狭く深く付き合っていかなければいけません。
人間関係が狭くなるため、仲がこじれると面倒なことになるリスクがあります。
>>>言語聴覚士を辞めるタイミングとその後のプラン【円満退職のコツと注意点】
言語聴覚士が病院以外で就職・転職する流れ
言語聴覚士が病院以外で就職・転職するときの流れは以下の通りです。
普通に就職・転職するときと、基本的には同じですね。
- 転職エージェントに登録する
- 転職エージェントで、気になる求人を見つける
- 転職エージェントに気になった求人を連絡する
- 転職エージェントを経由して、推薦状付きで応募する
- 面接
- 内定
まずは転職エージェントに登録することです。
登録することで、下記のようなメリットがあります。
- 条件が良い求人を紹介してくれる
- 非公開求人に応募できる
- 書類選考、面接対策をしてくれる
- 内定後の年収交渉をしてくれる
- 退職のアドバイスももらえる
転職は、基本的に転職エージェントがやってくれるので、忙しい方でもスムーズに転職できます。
ポイントは、複数の転職エージェントに登録すること。
転職エージェントといっても、エージェントごとに特徴が異なるためです。
- 地域ごとの強み
- 提案できる非公開求人
- 年収交渉力
- 担当との相性
転職エージェントごとに強みや弱みが違うので、複数のエージェントを使い分けることが必須になります。
転職エージェントの料金は完全無料なので、使えば使うほどお得ですし、転職成功率も高まりますよ。
転職のやり方の詳細や注意点は、リハビリ転職エージェント・サイトおすすめ5選【32社を徹底比較】で解説してるので、参考にしてください。
確実に転職を成功させたい方は、今、転職エージェントに登録しましょう。
登録だけしておけば、エージェント任せでもなんとかなります。
まとめ:言語聴覚士は病院以外の就職先もたくさんある
言語聴覚士の病院以外の就職先は以下の通りです。
- 医療→診療所など (リハビリテーション科、耳鼻咽喉科、小児科、形成外科、 口腔外科など)
- 老健・特養→介護老人保健施設 居宅サービス事業所、地域包括支援センターなど
- 福祉→障害者福祉施設、 小児療育センター、 通園施設など
- 学校教育→通級者指導教室、 特別支援学校 (聴覚障害・知的障害 肢体不自由) など
- 養成校→言語聴覚士指定養成所
- 研究・教育機関→各種研究施設、一般の大学・専門学校など
割合にすると、33%の言語聴覚士が病院以外で就職しています。
7割近い言語聴覚士は病院で働いていますが、病院にこだわる必要もないことがわかりましたね。
病院は単位のノルマや人間関係で問題が多く、医師や他職種から軽く見られがちで悔しい思いをすることも多いです。
もっと生きがいを持って働きやすく、ストレスを抱えずに生きたい方は、病院以外で働くと望みが叶うかもしれませんね。
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今回は、以上です。