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現場の声が聴きたい方や、リハビリ職の最前線が知りたい方におすすめです。
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作業療法士として病院で働いてみたけど、なんか違う…と悩んでいますか?
「OTがあってないのか…」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そんな時こそ、作業療法士の病院以外の就職先を知ることが大事です。
なぜなら、病院以外でも働けることがわかれば、精神的な余裕ができるから。
せっかく取得した作業療法士の資格を無駄にしないためにも、作業療法士の病院以外の就職先をご覧になってください。
それではいきましょう。
病院以外で働く作業療法士の割合は「27.8%」で全体の3割弱【2022年8月時点】
具体的には、どれくらいの作業療法士が病院以外で働いているのでしょうか?
下記の表をご覧ください。
*出典:2019年度 日本作業療法士協会会員統計資料より
「2019年度 日本作業療法士協会会員統計資料」によると、72.2%の作業療法士が病院で働いているので、27.8%の作業療法士は病院以外で勤務しているということがわかります。
作業療法士全体の3割弱は、病院で働いていないなんて、少し意外ですよね。
作業療法士の資格を活かせる仕事一覧【病院以外の就職先ランキング】
作業療法士の病院以外の就職先は、どのようなところがあるのでしょうか。
「2019年度 日本作業療法士協会会員統計資料」によると、作業療法士の病院以外の就職先は下記9つです。
- 介護老人保健施設
- 訪問リハビリ・看護ステーション
- 老人デイサービスセンター
- 特別養護老人ホーム
- 児童発達支援センター、通所支援事業所
- 障害児入所施設
- 大学
- 専門学校
- 一般企業
おそらく、国家試験を突破したOTならば見慣れた施設が並んでいると思います。
次章では、それぞれの施設でやることを具体的に見ていきましょう。
作業療法士の資格を活かせる病院以外の就職先9選【働き方紹介】
それでは、作業療法士の病院以外の就職先9つを、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1:介護老人保健施設
介護老人保健施設での作業療法士の役割は、入院患者の自宅復帰をサポートすることです。
退院後、直接自宅に帰って生活できない患者さんにリハビリを行います。
回復期~維持期の安定した患者さんが多く、作業療法士としてのやりがいを感じやすい職場です。
しかし、配置基準が「入所者100人あたり1人以上」であるため、担当患者数は多くなる傾向にあります。
病院よりも忙しくなる介護老人保健施設もあると思ってください。
ちなみに、その分の給与は高い傾向です。
2:訪問リハビリ・看護ステーション
訪問看護ステーションでの作業療法士の役割は以下の4つです。
- 自宅環境でのリハビリ
- 身体機能面のアセスメント
- 環境調整
- バイタル測定
利用者の自宅でリハビリをする点が最大の特徴です。
自分で運転して利用者の家まで行くので、運転免許は必須の事業所が多いですね。
ですが、給与は高いです。
インセンティブ(歩合制のようなもの)を設けていることが多いため、やればやるほど稼げます。
病院よりは月収あたり10万円以上稼げるでしょう。
>>>作業療法士をやめてよかったことランキング【人事が聞いた】
3:老人デイサービスセンター
デイサービスでの作業療法士の役割は以下の3つです。
- 身体機能評価
- 個別機能訓練計画書の作成
- リハビリ機器利用時の指導
上記3つが主な仕事内容です。
デイサービスには、作業療法士の配置は必須ではありません。
しかし、最近はデイサービスにも力を入れている法人が増えているため、求人も増えつつあります。
給与は病院と同じくらいか低いくらいです。
4:特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームでは、介護老人保健施設のような積極的リハビリはしません。
長期的に施設入所が必要な人が集まっているためです。
そのため、作業療法士の業務内容としては、
- レクリエーション
- リハビリ
- 行事
上記3つがメインになります。
比較的長期間、利用者と関われる点がメリットですが、デメリットになりえます。
給与は病院と同じか少し高い程度です。
>>>作業療法士に後悔する理由と対処法【4年目OTに聞いた】
5:児童発達支援センター、通所支援事業所
児童発達支援センターでの作業療法士の役割は、以下の3つ。
障害を抱える子供に対して、
- 生活機能向上のためのリハビリ
- 感覚機能の強化
- 保護者面談
上記3つが作業療法士の仕事です。
ほとんどはこどものリハビリですが、保護者の相談相手になることもしばしばあります。
OTを複数人雇用している事業所が少ないため、一人でこなさなければならないことも多いです。
自由がききますが、自分の頭で考えることが多いといえます。
6:障害児入所施設
障害児入所施設における作業療法士の役割は、日常生活の指導や生活に必要な知識・技能の付与を行うことです。
身体的、知的、精神的に障害があり、医学的治療が必要な子供に対してリハビリをします。
- 療育訓練
- 機能回復訓練
- コミュニケーションの支援
などをメインで行います。
ほとんどがこどもの対応です。
こちらも作業療法士の数が少ない傾向にあるので、一部では激務とされています。
給与は病院と同じか低い傾向です。
7:大学
大学で研究する作業療法士もいます。
給与は非常に高く、中には年収1000万円を超えるOTもいるほどです。
しかし、それなりの実績や学歴(博士号)などが必要なため、現実的ではありません。
8:専門学校
専門学校の教員になる作業療法士もいます。
やることは、
- 国家資格取得に向けた講義
- 臨床実習
- 試験対策
などです。
給与は病院と同じか、少し高い程度ですが、教員数の増加にともなって減少傾向にあります。
9:一般企業
作業療法士は一般企業で働くこともできます。
資格を活かすことも、使わないことも可能です。
資格を活かして一般企業で働く場合は、医療機器メーカーなどの限られた職種になります。
ですが、作業療法士よりも収入が高くなる傾向にあるため、作業療法士の収入に満足していない方は検討する価値があるのではないでしょうか。
>>>作業療法士から一般企業への転職がおすすめな4つの理由【OTが転職する方法】
作業療法士が病院以外の就職先で働くメリット
作業療法士が病院以外で働くメリットは下記の4つ。
- メリット①:単位のノルマがない
- メリット②:サービス残業をしなくていい
- メリット③:勉強会や症例発表がない
- メリット④:幅広い経験を積める
メリット①:単位のノルマがない
病院以外なら、基本的に単位のノルマがありません。
そのため、ノルマに追われるリハビリから解放されます。
精神的に楽になれるでしょう。
メリット②:サービス残業をしなくていい
サービス残業は、病院以外ではほとんどありません。
なぜなら、勉強会や症例発表といった、勤務時間後に「任意」で参加させられるものがないためです。
病院勤務を経験した方はわかりますよね…
あの、昭和の働き方…
メリット③:勉強会や症例発表がない
前述した通りです。
基本的に、病院以外では勉強会や症例発表は病院でしかありません。
「奉仕の精神」だけが病院では求められがちだからです。
病院以外では、労働基準法を守った働き方がメジャーですのでご安心ください。
メリット④:幅広い経験を積める
病院で働く場合、やれることはほとんど限られてきます。
リハビリがメインで、病院以外では通用しないことが多いんですよね。
ですが、病院以外ならば、
- 社会人マナー
- 他職種の人とのつながり
- 柔軟な働き方
などの経験を積めます。
応用が利く知識が身につくので、他の職場にいっても活きるでしょう。
このように、病院以外に勤めるメリットは大きいです。
>>>作業療法士を1年目で辞めたい…やめたほうがいい理由を人事が解説
作業療法士が病院以外の就職先で働くデメリット
病院以外で作業療法士が働くことには、デメリットもあります。
- デメリット①:求人は多くない
- デメリット②:人間関係が狭い
デメリット①:求人は多くない
当然ですが、病院に比べると求人数は減ります。
募集している会社が少ないためです。
おさらいですが、病院以外で働いている作業療法士の割合は、27.8%。
つまり、求人数はこの程度しかないというわけです。
しかも、全体の3割弱の求人に他の作業療法士も応募するので、ますます倍率は高くなります。
とはいっても、現時点では病院にこだわるOTが多いので、そこまで警戒する必要もないでしょう。
デメリット②:人間関係が狭い
病院以外で働くと、同じ人と毎日関わることになります。
従業員が少なく、接点が多くなりやすいためです。
そのため、嫌いない人かできたら関わらないようにするというのが難しくなります。
病院ならば無視しておけばよかったのでしょうが、小規模事業所になるとそうはいきません。
リハビリ職は人間関係で悩む人が多いので、事前に把握しておきましょう。
>>>理学療法士と作業療法士はやめとけと言われる9つの理由を人事が解説
作業療法士が病院以外で就職・転職する流れ
作業療法士が病院以外で就職・転職するときの流れは以下の通りです。
普通に就職・転職するときと、基本的には同じですね。
- 転職エージェントに登録する
- 転職エージェントで、気になる求人を見つける
- 転職エージェントに気になった求人を連絡する
- 転職エージェントを経由して、推薦状付きで応募する
- 面接
- 内定
転職エージェントに登録することから始まります。
転職エージェントのメリットは下記の通り。
- 条件が良い求人を紹介してくれる
- 非公開求人に応募できる
- 書類選考、面接対策をしてくれる
- 内定後の年収交渉をしてくれる
- 退職のアドバイスももらえる
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また、転職エージェントを使えば、基本的なことはすべてやってくれるので、忙しい方でもスムーズに転職できます。
ここで豆知識を1つ共有します。
それは、転職エージェントは複数同時に使うことです。
転職エージェントといっても、エージェントごとに特徴が異なり、強みが違うためですね。
- 地域ごとの強み
- 提案できる非公開求人
- 年収交渉力
- 担当との相性
転職エージェントごとに強みや弱みが違うので、複数のエージェントを使い分けることが必須になります。
転職エージェントの料金は完全無料なので、使えば使うほどお得ですし、転職成功率も高まりますよ。
転職のやり方の詳細や注意点は、リハビリ転職エージェント・サイトおすすめ5選【32社を徹底比較】で解説してるので、参考にしてください。
確実に転職を成功させたい方は、今、転職エージェントに登録しましょう。
登録だけしておけば、エージェント任せでもなんとかなります。
まとめ:作業療法士の資格を活かせる仕事はたくさんある
10年~20年ほど前は、作業療法士といえば病院勤務が当たり前でした。
しかし今では、少子高齢化にともなって、老人ホームや特養、老健などの施設が増え続けています。
つまり、作業療法士が病院で働く時代は終わったということです。
病院が合わない方や、働き方・給料に不満がある方は、病院以外という選択肢をご検討ください。
せっかく取得した作業療法士免許、無駄にしたくないですよね。
人生100年時代。
作業療法士がストレスなく、賢く生きる方法の1つが「病院以外」という選択肢ではないでしょうか?
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